こしあん日記

MURAバんく。の土屋のぐるぐるとした日記である。

22-08-12 花を添えて

井の頭公園を通ると、え、やっぱこういう世界線もあったんだなあなんて思う。

夜の公園の各所で賑やかな大人数の声が聞こえる。

100%で羨ましい!!なんで行けなかった!?

 

このような反復運動が胸中でよく巻き起こるのだが、それは単純に価値観の話なのであろう。

どんな状態が自分にとって楽しいのか、もっと言えば無理せず楽しめるのかがきっと大切なのだ。

大学1年で部活(ビッグバンド)の飲み会で即リタイアをしてしまった私はただただ度量が足りなかっただけど。

 

しかし、きっとそこに価値観がバチン!と合う人がいたならまた変わっていたかもしれない。私の場合たまたま居なかったのだ。(実際一人居たけれどお互い辞めてしまった…そういう運命か…)

その飲み会にはあまりにも白々しいものがあったのだ。

 

そーーーれにしても楽しそうだ。

良いなあ〜良いなあ〜なんて言いながら、今日も今日とて丸山と合流し曲を仕上げた。(また貴様か…)

そして、モヒート号がやってきて、鍵盤のおdとも合流し、MURAバんく。リズム隊で軽井沢へ向かった。

 

薄く目が覚めるといつもの五畳半とはまるで違う綺麗なホテルで、横のベッドではおdが曲を流していた。

 

っっるせぇぇぇ〜〜〜。

 

彼は「へ〜、この二人のタイニーデスク昨日上がってたんだ」と言っており、すかさず私は「ちょ、イヤホンしてもろていいっすか?」と一声かけてギリギリまで寝た。

どちらも一緒の部屋になりたくない。ノット乙である。

 

そんな今日はいつもデザイン周り、そしてそれ以外においてもお世話になっている愛知からの先輩の結婚式がある。

我々は式の中の音楽を演奏させて頂く。

良い緊張感に包まれながらも、間をしっかり捕られるか。バンド力が試される試練であった。

 

私はね、ほんと冒頭のような擦れた感覚をどこかで持ち合わせてしまった人間のため「結婚式」というものに対しても、どこか懐疑心を抱いてしまっている。

なので、参加した時にその視点が発動しないかとても恐ろしかった。

(つまりは過去の体験で発動してしまったということである)

 

しかし、打ち合わせの段階で流れをお聞きしたら、それらの不安は杞憂であった。

なぜなら…

 

お二人の理想とする結婚式がめちゃくちゃ分かる結婚式だったのだ!!!!!

 

できるだけ身内で、ちょっと"?"のある行程はカットして、だけれど場所はしっかり考えて、丁寧な気持ちが宿っている。

お二人のまるで嘘のない等身大なままの式に、全力を尽くしたいと思った。

 

式はあっという間に終わってしまった。

ほとんどは演奏に徹していたのだが、入場曲でガシガシとギターを弾きながらも「入場」するお二人を見て即うるうる。子役レベルのスピードで我ながら早くないか!?と思った。

それは打ち合わせから参加させて頂き、その過程を知っているからの安堵というよりも、うぉぉおおとこれまた言語化できぬ感動があった。

 

それにしてもかっこいい式であった。

司会である小島氏(の中の人)も言っていたが、結婚っていいものなのかもしれないな。

 

丸さんとおdと作った曲も皆さんに喜んでもらってとても嬉しかった。

矢張り、人の喜んでくれるモノを作っていきたい。

夏の軽井沢きは色んな天気があった。

 

あああ、散歩でもしてたらBGMが流れ出し、天空から胸を光らせゆっくりと影が降りてきたりしないかな。

寧ろ、ゆっくり降りる側でもいっか。

井の頭公園でそれは起こり得るだろうか。

いや、机の上だけか…。トホホ、夏。