こしあん日記

MURAバんく。の土屋のぐるぐるとした日記である。

尾張滞在記①カントリー

愛知は尾張小牧に五日間滞在している。

こんなに長く実家で過ごしていると、どんどんと実家顔に戻ってきている気がする。怖いぜ。

 


車窓に流れる町並みは変わらない。しかし、好きだったお店は無くなったりしているし、冷蔵庫に常備されていたブルーベリージャムもイチゴジャムになっていた。

弟に妹の部屋、それからリビング、玄関も新しい様相になっており時間が流れてた。

しかし、私の部屋だけは完全に時間に取り残されていた。

 


これぞポケットディメンション………!!!(MCUワンダビジョン参照)

 

私はその次元の異なる一室の床で眠りにつく生活をしばらく送った。

 


◯カントリー

 


そんな今回は学生の頃に参加していたカントリーの箱バンからギターのお声がかかり、一夜限りの復活(二度目)を遂げた。

 


先日どんな大学生活だったかと問われ返答に困ったが、ゲームとバンドとカントリーと言っても過言でない程にカントリーの現場に立っていた。

故に最後の夏休みはバンドメンバーかカントリーのおっちゃんたちとの記憶しかない。

潔く諦めた薔薇色の学園生活はもう手元の画面内で過ごしたのだ!hahahahaha!!!!!

 


しかし、そんな腐れ大学生を(しかもリードギター初心者の)起用してくださり、もう頭が上がらない。

あのカントリー漬けの生活がなければ今の自分のスタイルは無いだろう。

その感謝をどうしても伝えたかった。

それも言葉ではなく、フロアを沸かせることによって。

 


実際にどうするか。

カントリーの現場でフロアを盛り上げるために最適な項目は何かと考えた。

 


・曲の完コピ(できるだけ曲に近いと喜ばれる)

・ノット逃げの姿勢。もっていくカントリー。

・周りの音も聴いたゴキゲンなバッキング

(フロアでカントリーのダンサーをより躍らせる)

 


この3つを徹底できれば、それはもうフロアに嵐が巻き起こり、人間の根源的なの陽気なエネルギーで満ち満ちたハッピー爆破空間になるに違いない。

 


そして大切なのは、若い人がカントリーをやってる!という印象を破り「おん!!これよ!!これがカントリーよ!!!ひゃーーー(踊る)」を目指すのである。

おっちゃんに「もう抱いてぇ!!」と思わせるのだ。

 

それから2ステ25曲分の鬼の耳コピ地獄が始まった。

おたまじゃくしは読めないから追って捕まえて「ねえ!何の音なん!?」と聞く作業である。

ソロからバッキング裏まで、まずは手を抜かず全部さらって、その中で今回できる的を絞った。


ライブは無事終了──久々の長時間の演奏にヘロヘロになりながら来てくれた後輩に感想を聞きながらブリトーを食べた。

悔しい。結局練習通りはいかなかった。

ギターソロで音が詰まったり、ボリュームのバランスの感覚が掴めなかったり、部屋と同じ様にはいかなかった。

 


くぅぅぅぅぅ。

そう思っていたら「ハッピーバレンタイン〜!」と陽気な声に振り向くとカントリーダンスの姉さんがチョコをくれた。

 

アメリカの国旗の小袋に複数入っているチョコ。

そして表面には「お身体にお気をつけて」とシールが貼ってあった。

わ!通常じゃきっと出会う筈のないアイテム同士が一つに…!!

こういうバランス感覚にはキュンときてしまう。

中には何とも品のあるチョコたちが。

南無……、南無だよ姉さん方。翌日爆食いした。

次はもっと良い演奏をするぞ。

 


そんなどんより心情も少々あったが、これは明らかにカントリーやったっしょ!!??という瞬間もあった。

それがね、まさにフロアにも響いた感触があり、これは今までできなかった感覚だ。

そして、かなり掴めるものがあった。

 


また、ボスであるスティールペダルの蛇さんが珍しく「おい、バッキングは随分腕上げたなあ」と帰り際にお褒めのお言葉を頂いた。「バッキング『は』」の「は」を強く発音されていたが──

 


クリア!!!!!

なんとか「バッキング」はクリアできたようだ。

 

でも、凄く楽しかった。

場面によっては突然目線が走って「お前ここやってみろ」と指令が下り「ソロ」または「中間レベルのソロ」をやってみる。

するとスティールを見ながら笑っていたら、音に心酔してくれたりする。

というか、心酔してくれた様子は初めてであった。

あそこか、あの感じか。

そういう手応えが今回は沢山あった。

 


それからチーフより「めちゃくちゃカントリーになってきたねえ、欲しいとこで入れてくれるもんでよぉ、だいぶ練習したでしょ〜?」と。

 


だいぶ練習したよ!!!!!!!!!

 


けれど私は「まぁ、結構普段から曲聴いていたからですからねえ〜〜」なんて謎にすかしてしまった。

どこか後ろめたさもあったのか素直に照れることはできなかったが、しかし、ここも一つクリア。

 


今回のカントリー一夜復活ライブ(2度目)を経て、かなり演奏面や展開の持っていき方で見えるものと、改めてちゃんと修行しないといけない面が見えてきた。

 


この続きは赤坂編かな。ホゾを固めよう。

 

(つづく)

 

大須の古着屋

③人間

④ドライブ