22-08-07 感じたい覚ゆ
さあ、どうしたものか。
翳る財布をポッケにしまって暮れかかる道を行く。
この300円で何を買おうか…!
一日中漫画を描いていたため、糖分を欲していた。
というか、あんこを欲していた。
スーパーに入り迷わず手に取ったのは、つぶあん&マーガリン。本当はあんぱんが良かったのだが、生憎そこに存在はしておらず、奇しくもマーガリンの便乗したパンを選んだ。
残り200円強。
これからも作業は続くため、つまめる糖分を選んでおきたい。
ルマンドも良いが、チョコに覆われたビスケットも良いな。
ん〜〜〜んと考えたところ結局選んだのは食パンであった。
というか、はちみつを食べたかった。
あんこを食べたいから、あんぱん。
はちみつを食べたいから、食パン。
なんか若干動機がズレている気がする。
「あんぱんが食べたいな!」ではなく「あんこが食いてえなあ…」なのである。
できれば直で食したい。
しかし、そんな節操のないことをアタシはできない!
余った100円でアイスを買って、それを食べながら家へ帰った。
私は米派?パン派?論争においての解は「結果パン派」というところか。
パン以外で考えるならば…
かりかりを食べたいから揚げ餃子。
タレをご飯にかけたいから野菜いため。
袋に溢れた通称きらめきを食べたいからゴールデンチョコレート。
この前回転寿司で気づいたが、究極のことをいうと私は醤油が食べたくてサーモンを食べている。
つゆを味わいたいため、そーめん。
山椒を感じたいため、カレー。
そういうことだ。
「何が食べたい?」と聞かれた時に矢張り湧くのは「カレー!」「らーめん!」ではなく、食した後に感じたい感覚から逆算して「カレー!」「らーめん!」が答えられるのだ。
気持ちを正式に表すならば、
「辛さで腹をぶっ壊してストレス解消したいから、カレー!」
「散歩した時に丁度楽になる感覚を得たいから鬼の様にらーめん食べたい!」
なのである。
考えてみると、食べたいものを聞くより「え、今空腹だとして、このあとどんな状態になりたい?」と聞く方がもしかしたら本当に生物として得たい食が何かわかるような気がする。
考えてみてくれ、きっとあなたもそうだ。
怖い話、きっとそこにあなたの加虐心も眠っている。
漫画はやっと完成した。かなりしんどい戦いであった。
分からない、人がどう思うかは。
しかしながら、かわゆいキャラクターたちは作れたのでは?と自負している。
己の精神世界とこれまで感じた他者の精神世界を渡っているような感覚は不思議であった。
サクッッッと読めてしまうが、きっと思い巡らしてくれたら私は嬉しい。
今週末のコミケで、またその後は通販でも販売予定なので絶対に見てくれよなb
深夜に作業が終わり、ずっっっと唇を噛み締めながら楽しみにしていたオンラインライブのアーカイブを見た。
酒を飲むと爆睡してしまう身体故に普段から全く飲まないのだが、今日ばかりは飲むぞと冷蔵庫を開けた。
自粛の時におばけケーキ(でかいケーキのこと)を作るぞと一人パティシエールに勤しんだ時に余ったラム酒がずっとある。
私は弱いくせに度数の低いものよりも高いものを好む。
なぜなら、ふわ〜〜〜っという感覚を得たいのだ。
今日もストレートで頂戴した。ほんの3滴くらい。
本当に最高な番組だった。壁も薄いし深夜だし、声を押し殺すため、眉間に力を込めて笑った。
そして、気づいたら8時。クーラーの唸り声は間引いたまま朝になっていた。
一日が突然始まった。
そんな焦り、私は嫌いでない。